Linuxでのユーザー作成・削除および変更方法について見ていきます。
ユーザーの作成
Linuxでユーザーを新規に作成するにはuseraddコマンドを使用します。
ユーザーの作成はrootユーザーで行いますので、まずはLinuxにrootユーザーでログインします。
useraddコマンドで新規ユーザーを作成します。
# useradd -p 123qwe testuser
上記では「testuser」という名前のユーザーを作成しています。また、パスワードには「123qwe」という文字列を設定しています。
- useraddコマンド
- useradd [オプション] ユーザー名
useraddコマンドのオプション
-g <追加するユーザーの所属グループ>
-p <追加するユーザーの暗号化されたパスワード>
ユーザーの確認
useraddコマンドで作成したユーザーが正しく登録されたかどうかを確認しましょう。ユーザーの確認はidコマンドを使用します。
# id testuser uid=503(testuser) gid=504(testuser) groups=504(testuser)
idコマンドは指定したユーザーIDやグループIDを表示します。
上記例では左から順にユーザーID(uid)、グループID(gid)、所属グループが表示されています。
なお、引数に何も指定しないと現在のユーザーの情報が表示されます。
ユーザーの削除
ユーザーを削除するには、userdelコマンドを使用します。
# userdel -r testuser
-rオプションを指定した場合、ユーザーを削除するとともにホームディレクトリ配下のファイルを含むホームディレクトリ自体を削除します。ユーザーが作成したファイルを残したい場合は、-rオプションを使用しないで実行します。
- userdelコマンド
- userdel [-r] ユーザー名
userdelコマンドのオプション
-r:そのユーザーのホームディレクトリを削除する
ユーザーの変更
ユーザー情報を変更するには、usermodコマンドを使用します。
ユーザーのホームディレクトリ、グループ、期限などを変更できます。
# usermod -g testgroup testuser
上記例では「testuser」ユーザーの属するグループを「testgroup」グループに変更しています。
rootで直接ログインさせない
Linuxにリモートからログインするにはsshコマンドなどを使用しますが、その際、直接rootユーザーでログインさせないようにしておくことが原則です。
もし、直接rootユーザーでのログインを許可してしまうと複数いるうちの誰がrootユーザーで作業しているのかわからなくなってしまうからです。
ですので、いったん上記のようにして作成した一般ユーザーでログインしてから、必要に応じてsuコマンドでrootユーザーにスイッチさせるようにします。